縦と横の越境業務
こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。
仕事をしていると想定されている担当範囲のみを扱うとは限りません。そして、想定外の範囲の業務には、仕事の幅を広げるものや、通常は後になって担当する業務が含まれることがあります。この記事では、想定外の範囲の業務である『越境業務』について解説します。
越境業務とは
越境業務とは、自分の専門分野や職務範囲を超え、他部署や他職種との協力を必要とする業務を指します。
縦の越境業務とは
縦の越境業務とは、自分の上司など、上の階層が担当する業務を巻き取ったり、サポートしたりする業務です。リーダーシップや戦略的な視点が求められます。
縦の越境業務の例
- 部内の組織課題を解決する
- 部門の採用を推進する
- 育成基盤を整備する
- メンバー育成を実施する
- オンボーディングを整備する
縦の越境業務の利点
- 本来なら正式に担当してから経験するはずだった業務を経験できる
- 上の役割の業務に関する経験と実績が蓄積し、上の役割に任用されやすくなる
- 将来、上の役割に任用された場合に、経験済みの範囲があるため未経験で任用されるよりも立ち上がりやすくなる
- 上の役割の目線を理解することで、メンバーとしての動きの質が上がる
横の越境業務とは
横の越境業務とは、他の部門やチームと連携して行う業務です。通常、自分の職務範囲には含まれませんが、協力や情報共有を通じて成果を出すことを目指します。
横の越境業務の例
- 複数のチームや複数の部門間にまたがった課題を解決する
- 開発チームがカスタマーサポートチームとの連携のための仕組みを整備する
横の越境業務の利点
- 放置されがちな協調に関わる課題が解消されることで、目詰まりが解消し、成果を上げやすくなる
- 他の関係者と協力して物事を解決することは、広い範囲での信頼貯金につながり、その会社での長期的なキャリアが成功しやすくなる
- 自分の職務や、チーム内の業務に留まらず、広い目線での業務への理解が深まり、仕事の質が高まる
ポイント
縦横双方の越境業務
縦横双方の特性を持つ越境業務もあります。例えば、上司が本来担当する横断的な業務を代理で引き受けるケースです。
越境業務と評価
上の役割の一部を巻き取って担当することは通常評価されやすいですが、その活躍が見逃される場合もあります。一方で、着実に自力は増すため、仮に短期的に評価されなかったとしても評価されるタイミングはくるはずです。
想定外の縦の越境業務
上役の不在に対する代役など、想定外の状況で縦の越境業務を担当せざるを得ない場合、難易度の高い業務を急に一人で担当することになるため、いざというときに上役と同等の助言やサポートをしてくれる人に頼れるようにしておくと無難です。いざ必要になったときに急に人脈を広げるのは難しいため、こういうときのためにも日頃からの広い交流がいきてきます。